日中オークション回転と時間
ここからは、これまでの情報をどう活用するかを考える。引き続き Mind Over Markets, 2nd Edition を参照しつつ、筆者の例も交える。
デイタイムフレームのオークション回転
トレーダーがデイ戦略を構築する際の流れを整理する。
- 連続するオープンの様子から、方向性の確信の兆候を掴む。
- オープンで示された確信度と、前日のバリュー/レンジとの関係を観察する。
- 取引開始1時間程度で、初動の自信と継続性について感触を得る。
- その後、オークション回転が他タイムフレームの活動と支配を明らかにする。
市場を「綱引き」として捉えると分かりやすい。買い手が支配していれば価格は上がり、売り手が支配すれば下がる。
ワンタイムフレーム市場
- どちらか一方(通常は他タイムフレーム買い/売り)が支配。
- Trend Dayが典型。
- 実はNontrend Dayもワンタイムフレームで、支配者はローカル。
ツータイムフレーム市場
- 他タイムフレームとデイタイムフレームが支配を共有。
- 価格は上下に回転し、方向性の確信が弱い。
- Normal / Normal Variation / Neutral Dayで多い。
- 支配の兆候が出るまで時間がかかるため、より忍耐が必要。
一貫した成績は、他タイムフレームの支配と同じ方向に乗ることで得られる。誰が支配しているか、そして支配が揺らいだり反転する兆候を掴む必要がある。
ツータイムフレーム市場
- 半時間ごとのオークション(TPO)を個別に見ても支配が見えにくい。
- 時間帯は互いに回転し、持続的な方向性がない。
ワンタイムフレーム市場
- 一方が優勢で、価格が一方向へ長くオークションする。
- 細長いトレンドデイのプロファイルが典型。
トレンドデイは他タイムフレームの高い確信を示す。複数時間帯で同方向にレンジ拡張が起きる。売りトレンドでは、上方向回転が弱く、連続的に高値を更新できないことが支配の証拠になる。
オークション回転で支配を評価する
他タイムフレーム支配の判断は、構造と時間という2つのカテゴリに落ち着く。
構造
- TPOカウント、テール、レンジ拡張、イニシエーティブ/レスポンシブが基本。
- ここでは半時間オークションと、それに付随するテール/レンジ拡張を詳しく見る。
- 目的は支配の識別だけではなく、日中の支配変化(timeframe transition)の検知。
半時間オークション
- 半時間ごとのオークションは、その時点の市場の姿勢を鮮明に示す。
- オークション同士の関係が支配の変化を示すことが多い。
- テールやレンジ拡張は強い指標だが、オークション自体が先行指標になる。
- 反転兆候を待ち過ぎると、有利な価格で入れない。
極値(テール)
- テールは他タイムフレームが「価値から離れた」と判断したときに生じる。
- テールが無い場合も支配が弱いサイン。
- 実務では、例えば上昇相場で安値にテールが無いなら、早めの利確が賢明かもしれない(反転リスクがあるため)。
レンジ拡張
- 連続したオークションで高値/安値が更新されると、支配が強い。
- 上方向に複数回レンジ拡張が起きれば、買い手が強く上方向を試みている。
- 重要なのは方向性の試みが成功しているかを確認すること。
時間(Time)
時間は市場の調整役であり、構造を作り出す根本要素。
- 時間が短い価格帯は受容が低い。
- 短時間で通過した価格帯は他タイムフレームの強い存在を示し、将来のサポレジになりやすい。
- 長時間滞在する価格帯は受容が高く、両サイドの取引が行われている可能性が高い。
ただし時間は両刃の剣で、長く滞在し過ぎると価格は拒否される。十分な時間と長過ぎる時間の違いを見極めることが、支配変化を先読みする鍵。
時間は抽象的で学びづらいが、実際に観察し経験することで、その強大な影響力を理解できる。
署名: Seeking Fair Value