オープンの種類
以下は Mind Over Markets, 2nd Edition(James F. Dalton)を参照した内容(著作権のある図は省略)で、マーケットプロファイルのオープンの種類に関する解説である。
オープン(The Open)
経験豊富なデイトレーダーは、毎朝、最近の市場活動を把握してから臨む。例えるなら、Mike Singletaryが試合前にフィルムやプレイブックを研究するようなもの。経験が浅いトレーダーはIB(イニシャルバランス)ができるまで待つことがあるが、熟練者は最初の30分(場合によっては数分)でその日の極値が作られることが多いことを知っている。
ただし、この事実自体には意味がない。重要なのは、どの極値がその日を通して保持されるかを見抜けるかどうかである。IB形成中の活動は、どちらの極値が維持されやすいかを示す手がかりを与える。これだけでもデイ戦略の構築に大きく影響する。
オープンは確信度の指標
オープン直後の数分は、市場の方向性の確信度を観察する絶好のタイミングである。確信度が分かれば、
- 市場がどちらへ向かおうとしているか
- どの極値が保持されそうか
- どの日タイプが形成されそうか を早期に推定できる。
オープンの活動は、その日の展開を予兆することが多い。
4種類のオープン
- Open-Drive
- Open-Test-Drive
- Open-Rejection-Reverse
- Open-Auction
この分類は学習の便宜のためであり、厳密なものではない。重要なのは「方向性の確信度」である。
1. Open-Drive
最も強く明確なオープン。事前に意思決定を済ませた他タイムフレーム参加者が原因で起きることが多い。市場はオープン直後から一方向に強くオークションし、オープニングレンジを再び跨がない。
多くの場合、Open-Driveで残された極値はその日中維持される。
この動きは、スタートと同時に爆発的に走る競走馬に例えられる。方向性がはっきりしているため、トレーダーは素早く行動しないと乗り遅れる。
Open-Driveは、Trend DayまたはNormal Variation Dayの可能性を強く示唆する。
もし価格が後でオープンを越えて戻り、テールを消した場合、環境が変化したサインであり、トレードは撤退すべきである。
2. Open-Test-Drive
Open-Driveに似ているが、初動の確信が弱い。オープン後、既知の参照点(前日高安、レンジ上限/下限など)を試しに抜けるが、新規の取引が無いと判断されると反転してオープンを突き抜ける。
最初のテスト失敗と逆方向へのドライブで、その日の極値が作られることが多い。Open-Driveに次いで信頼性が高い。
しばしば参加者は「高値の上や安値の下に何があるか」を確認するまでは自信を持って動けない。
戦略はOpen-Driveに似るが、テストした極値の保持確率はやや低い。トレードはドライブ方向へ寄せ、極値に近いほど有利。ただし、完璧な押し/戻しを待っていると機会を逃すことが多い。Open-Driveと同様、早いエントリーが重要。
一方向にドライブした後、価格がドライブ開始点に戻るべきではない。戻る場合は条件が変わったサインであり、極値は信頼できなくなる。
Open-DriveとOpen-Test-Driveでは、早期のアグレッシブな他タイムフレーム参加者が極値を作るため、日中の重要な参照点となる。
3. Open-Rejection-Reverse
市場が一方向へ動き出すが、反対側の強い活動により反転し、オープニングレンジを再び通過するタイプ。
初期の方向性が弱く、極値が保持される確率は半分以下。Open-DriveやOpen-Test-Driveに比べて確信度は低い。
重要なのは、この低い確信度を理解し、価格が回転して戻ってくるのを待つ忍耐を持つこと。これは経験が必要。
4. Open-Auction
一見すると無方向で、オープニングレンジの上下にランダムにオークションする。だが、前日レンジとの位置関係で意味が大きく変わる。
- 前日レンジ内でのOpen-Auction → 方向性は弱く、非確信的な日になりやすい。
- 前日レンジ外でのOpen-Auction → すでに不均衡スタートであり、方向性が出る可能性が高い。
このタイプは、Double Distribution Trend Dayに繋がることがある。
Open-Auction in Range
- 前日レンジ内でオークション。
- 他タイムフレームの強い確信は見られない。
- 初期の極値は保持されにくい。
- Nontrend / Normal / Neutral Dayになりやすい。
戦略: 極値と価値が形成されるのを待ち、バリューの端で取引。良い機会が無ければ見送る。
Open-Auction out of Range
- 前日レンジ外でオープンし、その周辺でオークション。
- 見た目は無方向だが、オープンがレンジ外である時点で新しい他タイムフレーム活動が入っている。
- レンジ内オープンよりも、方向性が発展しやすい。
まとめ
4種類のラベルは覚えやすくするためのものに過ぎない。重要なのは、セッション早期に方向性の確信度を評価できるという点である。
オープン分析は単独で使うのではなく、マーケットプロファイルを通じて徐々に形成される「全体像」の一部として使うべきである。
署名: Seeking Fair Value